営業マンのダメ日記 (御社の営業が何故ダメかを検証)

著者がこれまでのサラリーマン人生で感じた事や目からウロコのヒントをお伝えしております。

3 営業成績を上げたいなら無意味で非生産的な無駄を省くことからスタート

私の提案は極めてシンプルで現実的で原始的な方法です。なので、業種や会社規模の如何を問いませんし、売る商品が何であっても同じ提案ですので選びません。実は、どのような「営業組織」にも無意味で非生産的な無駄が隠されています。


それらの無駄に膨大な時間が費やされている事に気が付き上手に省くことさえ気が付き、それを実行するだけでいいのです。


そこで、営業力を上昇させたいと悩んだ際には、何よりも最初に手をつけるべきことは潜在能力のフル活用でなのです。そこには、もちろん優秀な社員はいてくれるに越したことはありませんが、必ずしもトップセールスマンを必要としていません。


営業マン一人一人の能力よりも重要なのは、一人一人の営業量の問題なのです。営業マンの一日の行動をよく検討してみてくださいと言いたいのです。営業活動に関わ里の無い無駄な時間と無駄な作業を排除だけでいいのです。これをするだけで、今と比べて営業量は間違いなく増加するでしょう。


営業は会社から一歩外に出れば、誰にも拘束されない職業です。内勤業務と違い出かける時に嘘をついて、映画を見ることも、パチンコ屋に入ることも全部自由です。本屋さんに入り時間をつぶすこともできます。


しかし、こんな姿勢で仕事をしていれば、 本来あるべき営業量が不足します。もちろん、本人自身も営業成績がなぜ伸びないのか、その理由を十分すぎるほど理解しているので、もし、心を入れ替えて、サボり癖を直しさえすれば問題は解決するはずです。

 

一度身についてしまった悪癖はそうそう直るものではないでしょうが、現実的には、その意味において、この問題の対処法は単純明快なのです。このように、さぼり癖のある営業マンであれば問題解決は比較的早いのです。


しかし実は、より根深い問題を抱えているのは別のタイプの人間です。一見、コツコツと地道な営業活動を毎日行っている標準的な社員たちの方が深刻なのです。取り立てて特に不平を漏らすこともなく、不良社員のように意識的に仕事をさぼるわけでもなく、与えられた仕事をこなしているにも拘わらず、成績が伸び悩んでいる多くの社員たちの方です。


そうした社員の能力を引き上げようという気持ちは、もちろん理解できさますが、それよりも前に、彼ら営業マンの一日をつぶさに検討して、無駄な作業と無駄な時間を排除してみることです。


よく観察をしてみると、実際には、彼らも本来の営業活動以外に膨大な勤務時間を割いているという、知られざる現状が横たわっているからです。そして、困ったことに、上司や同僚、さらにその本人ですら営業活動の時間が足りないとは考えてないことです。これを「無意識の怠慢時間」と言います。